リネンについて
麻・リネン の魅力
麻は、植物の繊維から作られた天然繊維の総称で、古くから世界各地で利用されてきました。LEQUIOでは、亜麻(あま)という植物の繊維 から作られた上質なリネンを使用しております。通気性・吸湿性・速乾性に優れ、特に暑い地域や夏場に適した生地として知られています。
歴史:
リネンは人類が最も古くから利用してきた繊維の一つで、約3万6000年前 から使われていたという証拠が見つかっています。その歴史はエジプト文明まで遡ると言われ、古代エジプトでは、ミイラの包帯にも使われていたほど神聖な繊維として大切に扱われており、メソポタミア文明でも重要な繊維として栽培され、衣服や生活用品に広く使われていました。また、中世のイギリスでは「リネン法」が制定され、リネン産業が国家を上げて奨励されたことで上流階級を中心に高級繊維として寝具やタオル類、インナー製品に使われていました。近代19世紀では、綿(コットン)の台頭でリネンの生産は減少しますが、近年「エコ&サステナブル素材」として再評価されています。
麻の種類:
一般的に「麻」と呼ばれるものにはいくつかの種類があり、それぞれの特徴や用途が異なります。ここでは4つの種類をご紹介します。
①亜麻(リネン/linen)
柔らかくしなやかで肌触りがよいのが特徴です。繊維が細く、柔らかく、光沢があり、通気性と吸水性に優れています。丈夫で耐久性があり、繰り返し洗濯しても型崩れしにくいです。また、リネンは高級な麻として人気があり、日本の家庭用品では「麻100%」表記の場合、リネンかラミーのみと決められています。
②苧麻(ラミー / Ramie)
リネンよりもシャリ感が強く、ハリがあるのが特徴です。非常に丈夫で耐久性が高くて硬く、光沢が強いです。吸湿性が高く、抗菌性・防臭性にも優れています。また、日本の着物や帯、障子紙の糸などに使用されることが多く「日本の麻」として伝統的に使われてきました。
③黄麻(ジュート / Jute)
繊維が粗くて硬く丈夫で、耐久性が高いのが特徴です。自然に分解されるエコ素材としてロープ、麻袋、カーペット、カーテン、エコバッグなどに使われています。一般的な麻ひもとしても有名です。
④大麻(ヘンプ / Hemp)
非常に丈夫で、耐摩耗性・耐腐性に優れており、長持ちするのが特徴です。抗菌性・防臭性・UVカット効果があるため、 服、バッグ、ロープ、キャンバス生地、和紙、畳などに使われています。
特徴:
リネンは非常に通気性や吸湿性・速乾性が良く、湿気を吸収して放出する能力が優れています。綿の約4倍もの吸水性があり、汗をかいてもすぐに乾くので、サラッとした肌触りを保ちます。また、天然繊維の中で最も強度が高く、繰り返し洗濯しても型崩れしにくいです。自然由来の抗菌作用があり、雑菌の繁殖を抑える効果も期待できる素材であるため、衣類や日用品などの製品に多く利用されています。そして、リネンは独特のシャリ感があり、優しく上品で涼しげな印象を与えます。時間が経つにつれて柔らかくなり、風合いが増すのも特徴といえます。
冬にリネンを着る:
冬にリネン素材の服を着ることを意外に思われる方も多いかもしれませんが、実はリネンは一年中活躍する魅力的な素材です。リネンは通気性が良い素材として知られていますが、実は空気の層を多く含むため保湿性に優れ、冬には暖かさを逃がしにくいという特徴があります。さらに、リネンは吸湿性が高く、汗をしっかり吸収して発散するだけでなく、冬の乾燥した空気中の水分を吸収し、快適な湿度を保つ役割も果たします。特に暖房の効いた室内でもその通気性により、蒸れを感じにくくなるなど、リネンは温度差の激しく体温調整の難しい秋冬の季節でも、気を使うことなくおしゃれを楽しむことができます。また、冬場に気になる静電気ですが、リネンは天然素材であるため、化学繊維と比べて静電気が発生しにくいというメリットもあります。肌触りが良く、チクチクせず敏感肌の方にも優しいため、幅広い人々におすすめです。
リネンのお手入れ
リネンは通気性、吸水性、速乾性に優れ、使うほどに柔らかく肌に馴染む天然素材です。
適切に手入れすることでその品質を長く保つことができます。
洗濯方法:
熱湯は縮みの原因になるため、水温は30℃以下のぬるま湯で洗濯して下さい。
リネンは水に濡れると強度が60%高くなるため、洗濯機で強めに洗っていただいても問題ありませんが、弱水流コースで洗濯頂くと普通の洗剤よりもしわがつきにくく、生地の持ちが良くなります。洗濯剤は中性洗剤を選び、最初のうちは、他の洗濯物と分けて洗うか、同様の色合いの物と一緒に洗濯するようにして下さい。 洗濯ネットに入れて洗濯頂くと型崩れや繊維の絡みが少なくなります。
乾燥:
日光によって商品の色味が変色してしまいます。直射日光を避けて風通しの良い場所で陰干しして下さい。
乾燥機を使用する場合は低温に設定し、完全に乾燥しきる前に取り出すと自然なリネンらしい柔らかさを保つ事ができます。
アイロンがけ:
リネンは耐熱性が高いため、高温でアイロンがけをしても問題ありません。
スプレーで霧吹きするか、アイロンのスチーム機能を使うなどして、少し湿った状態でアイロンかけて頂くとシワが伸びやすくなります。
保管方法:
風通しの良く、直射日光の当たらない場所で保管して下さい。